2015年 03月 24日
徒然なるままに
花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。
雨にむかひて月を戀ひ、たれこめて春のゆくへ知らぬも、なほあはれに情ふかし。
咲きぬべきほどの梢、散りしをれたる庭などこそ見どころおほけれ。
(徒然草・第百三十七段)
花は満開のときのみ、月は雲のない状態のもののみを見るものであろうか。
降っている雨に向かって月のことを思い、部屋にこもって春が暮れていくのを知ずにいるのもしみじみとして趣が深い。
今にも咲きそうな梢、散って花がしおれてしまっている庭などこそが見どころが多い。
by aoaka0717
| 2015-03-24 23:18
| 心に感じるままに